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こころ連載

  「みっつのこぶをもつラクダ」 5

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とうとうオシトは、乾燥した砂漠の暑さに耐えられず、

息をひきとりました。

オシトの死を知り、町中の人々も、仲間のラクダも悲しみました。

 

その翌日、不思議なことに、オシトの体はさらに大きくなりました。

次の日も、また次の日も。

そしてどんどん大きくなり、とうとう山のようになりました。

 

やがて、体中から木や花が生え、

信じられないことに、

開きっぱなしの口からは、次から次へと水が溢れ出て、

滝となりました。

さらに、太陽に向け開脚した足の間が、

湖となったのです。

 

ロイカの人々は、

みっつのこぶをもつラクダ、オシトのおかげで、

永遠に水に不自由することなく、

幸せに暮らせるようになりました。

                          おしまい    

                                  コロンボス

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