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こころ連載

  「みっつのこぶをもつラクダ」 4

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ラクダのオシトにはどうすることもできません。

主人に連れられ、

このロイカを去ってゆくミサノワの後姿を見守るだけです。

 

とうとうミサノワは、オシトの視界から姿を消してしまいました。

オシトの目からは、次から次へと涙が溢れ、悲しみでいっぱいになりました。

 

すると、お尻に一番近い、みっつ目の

「悲しみのこぶ」が、膨らみはじめ、どんどん大きくなりました。

オシトは、こぶの重さに耐え切れず、バランスを崩し、

とうとう尻餅をついてしまいました。

足は開いたまま、お腹は太陽の方角を向いたままです。

体の大きなオシトを、ロイカの人々が起こそうとしても、

重くてピクリともしません。                 つづく

                           コロンボス

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